お客様の中でどなたかお医者様ごっこのお医者様はいらっしゃいませんか?

ユルめのやつ(タイトルは不定期に変わります)

持たざるバカと持つバカと。

北海道時代の友人が遊びに来たので浅草寺に行ってきた。まあもう先週の出来事なんだけれども。ツッコミ無用の東京スカイツリーボールペン(634mmに伸びる)なんかが売ってるお店群を通り抜けると、そこには有難い煙に群がるご婦人達が「いつも不幸なんだから煙浴びなよ!そしてアタシが煙浴びてるアンタ、撮ってあげる!!」と言ったかどうかは全く知らないけど撮影会が軽く開催されている。まあもう煙しか映んないよね。当然。でも心優しいボクは、煙しか映んない写真をとるババアをむしろ映しちゃう。

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友人は何故か全くわからないけどヒールで歩いていたのでお疲れのご様子。んじゃまあ取り敢えず店にでも入って茶でもシバキあげるかっつー事になる。これが案外、と言うかドコもバチバチに混んでいてようやく見つけた寂れたレストランに入る事になってしまった。多分、喫茶のみでもOKっつーか、そんな売上でも欲しいであろうとの商売の神様目線を勝手に炸裂させつつ席に着く。ココに入った理由は、座れてタバコ吸えてなんか飲めりゃー良いワケなんだから本当に心の底から溢れるばかりの「別に何でも良い感」を醸し出している2人だったワケだけれど、心の優しいボクは友人の東京の思い出作りに一役買ってやるかー…との思い出の神目線からとあるメニューに目を留める。トロピカルメロンとトロピカルハワイアン。ネーミング的には一点の曇りもない浅はかさが身体の毛穴ひとつひとつに染み渡ってくるグレイトな感じ。もしもココでトロピカル達を頼まなかったら、友人の思い出作りの機会を損失するのではなく、ボク自身の貴重な経験の機会を逸してしまうであろう事態が訪れる事は、時の首相のようなアホな感性の持ち主でも察する緊張感が全身をヌルく且つ確実に覆ってる。いいのか?アンタは1番下にあるトロピカルストロベリーっつー全く想像がつかないアホなメニューのシロモノを頼まなくていいのか?と友人に二回確認した後、店員さんにトロピカルメロンとトロピカルハワイアンを頼む事にした。この時点でトロピカルな要素と確実にマッチしてるのはハワイアンのみ。そして友人の失敗をせせら笑うかの如くボクはトロピカルハワイアンを楽しみに待っていた。そして出てきたバカっぽいのがコレ。

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バカによるバカの為の飲み物。これを適当に海辺で売ったらバカなおねーちゃんがちょーかわいい(はあと)ってなる事間違いなし。待ったなし。コンドームなし。暗闇の中で彼女に「ちゃんと着けてね」と言われ、カバンをガサゴソさせた後にコンドームが無くて、ひとまず音だけでも…っつーんで、胃薬の袋(粉)を破いてノーガード戦法で突っ込んだら子供ができちゃった友人ぐらいの浅はかさ。ジャブ。でもフリッカージャブ。そして実際の味はと言えば、トロピカルメロンの方は極度にシロップが沈殿しててメロンの層とシロップの層が綺麗に分かれてる模様。油断してると突然口の中どころか食道まで甘くなるとのこと。ボクのハワイアンに至っては全く味は問題ないと思ってたんだけど、やっぱり奥底にシロップが濃い目に沈殿しててもはや吸い込めないくらい濃い部分がある。テキーラでもライムやらレモンを口にしないボクなのだけれど、ソフトドリンクを飲んで飾りに付いてるオレンジを噛む事態。まさに杜撰オブ杜撰。雑オブ雑。昭和50年と書かれた渡哲也の写真の肛門も多分疼いてる。肛門は渡瀬恒彦。そんなワケでたくさんの爪痕を付けられて友人は東京を後にしました。めでたし。


と、勝手に友人が帰った風の話の流れにしたけど、彼女的には地元へのお土産が必要だったらしく浅草寺横の商店街の七味屋さんに寄る事に。別段、ボクは七味に興味はないけれど雰囲気の良い接客、古き良き的なお店の中でふっと目に飛び込んできた「きゃらぶき」の文字列。死んだババアのきゃらぶきが好きだったボクにある種のノスタルジックなそよ風を吹き込んだその文字列の袋に向って手を伸ばす時間はそうはかからなかった。しかし残念ながらババアの作ったきゃらぶきの味以外はボクは全く信用していない。こればかりは彼女が積み重ねた経験値でしか出せない味なのは絶対の事実だからだ。それでもボクの生活圏では滅多に目にしないものだと思えば、仮に味が甘く煮付けられていたとしてもそれっぽい味を楽しめるならば、それで良いじゃないかと思い直してお会計を済ませた。そして一週間も経ってようやく封をあけてみると

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びっくりな事もあるものだ。おそらく実家のあった土地近辺で取れるふきとふきの種類が若干違うような気がするだけで、味付けはかなりババアの味と近い。甘くない。醤油っぽい。これを食べて涙するなんて事はないけども、少し焼酎が欲しいと思ってしまったあたりに些かの時の流れを自覚させられてしまう。